こんにちは、武蔵小金井ハル犬猫病院です。
膝のお皿は正常では大腿骨(ふとももの骨)の溝にはまった状態にあります。
この溝は子犬のころの成長期に形作られていきますが、成長過程でうまく形成されず、お皿をはめる溝がしっかりできないまま大人になってしまうことがあります。
このお皿が溝から落ちている状態が「脱臼」です。
特に小型犬では内側にお皿が脱臼する「膝蓋骨内方脱臼(しつがいこつないほうだっきゅう)」が多く見られ、脱臼した時には犬は足を上げてケンケンしますが、自然に元に戻ることも多いです。
膝蓋骨内方脱臼は関節の構造的な問題なので、根本的に治療しようと思ったら手術するしかありません。
しかしながら、軽度のもの(ほぼいつもお皿が脱臼していない場合)では特に治療を必要としないことも多いです。
一方、中程度~重度のものでは(特に成長期に重度に脱臼した場合)、手術をしないと骨が歪んで成長したり、膝の中の靭帯(十字靭帯)を損傷しやすくなる場合もあります。
仮に大きな問題が起きないまま過ごせていても、関節が不安定なため加齢性の関節の変形(変形性関節症)が重度に起きてくる場合もあります。膝の脱臼に関しては、その重症度によって対処が変わってくるので、その指摘を受けている場合は、一度動物病院にご相談ください。
獣医師 鬼木
小金井・国分寺・府中・小平からもアクセス良好な動物病院
武蔵小金井ハル犬猫病院
小金井市貫井南町2−15−11
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