こんにちは、武蔵小金井ハル犬猫病院です。
今回は幹細胞療法のご紹介です。
幹細胞療法とは、病気や怪我をした犬猫から脂肪組織を少しだけとり、そこから増殖させた幹細胞を用いてダメージを受けた患者の細胞や組織を修復したり再生したりする治療法を指します。
効果が期待される病気としては骨折癒合不全、椎間板ヘルニアなどの脊髄損傷のほか、腎炎・肝炎、IBD(炎症性腸疾患)、自己免疫性疾患(免疫病)などの炎症性疾患、脊髄梗塞・脳梗塞などの虚血性疾患です。
「炎症性疾患」については、免疫細胞であるTリンパ球・Bリンパ球のバランスの適正化作用によると考えられており、「壊死・梗塞性疾患」については、強力な血管新生作用が作用していると考えられています。
免疫介在性溶血性貧血、炎症性腸疾患(IBD)、肉芽腫性髄膜脳炎(GME)などの炎症性疾患や、脊髄梗塞・脳梗塞、壊死性髄膜脳炎(NME)などの壊死・梗塞性疾患において、通常の治療で改善が見られらない際は、幹細胞療法が奏功するかもしれません。一般的な治療法に反応しない場合には、幹細胞療法が効果を示す場合もありますので、ご相談ください。
ただし、ガンを患っている患者さんにおいては、血管新生作用により病巣の拡大・悪化が懸念されるため適応外となります。
獣医師 鬼木
小金井・国分寺・府中・小平からもアクセス良好な動物病院
武蔵小金井ハル犬猫病院小金井市貫井南町2−15−11
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