近年、国内では多くの犬猫たちが室外飼育から室内飼育へと変わり、以前よく見られたような交通事故の患者数は減少ました。一方で室内での落下事故などによる骨折や靭帯損傷などは、頻繁に見られるようになっています。
当院では、骨折などのように強い痛みを伴う損傷に対して迅速に対応できるよう、骨折整復や靭帯損傷に対する関節の安定化手術にも取り組んでおります。
近年、国内では多くの犬猫たちが室外飼育から室内飼育へと変わり、
以前よく見られたような交通事故の患者数は減少ました。
一方で室内での落下事故などによる骨折や靭帯損傷などは、
頻繁に見られるようになっています。
当院では、骨折などのように強い痛みを伴う損傷に対して
迅速に対応できるよう、骨折整復や靭帯損傷に対する
関節の安定化手術にも取り組んでおります。
骨折や靭帯損傷をはじめとした整形外科の診療では、視診・触診がもっとも大切です。立ち方や歩き方の観察、手足の曲げ伸ばしなどにより、痛みを訴える場所や機能障害のある部位をある程度絞り込みます。
また、運動器障害においては、その原因は「神経の障害」と「骨や関節の障害」に大きくわけれらますが、神経の障害が疑われる際は「神経検査」を実施して、障害部位の絞り込みを行います。
触診などの結果、ある程度障害部位の特定ができたら、必要であればレントゲン検査を実施します。
手術の検討が必要なほどの重度の脊髄障害(重度の椎間板ヘルニアなど)が疑われる際は、MRI検査を実施して手術が必要な部位を特定します。また、骨盤など複雑な部位の骨折ではCT検査を実施するケースもあります(MRIやCT検査は検査センターなどで実施)。
その他、免疫介在性疾患などが疑われる際などは、関節液検査(細胞診、細菌培養検査など)や血液検査を併用するケースもあります。
各種検査によって診断がついたら、治療を実施します。軽度な損傷では痛み止めとケージレスト(安静)のみとなるケースも多いですが、多くの骨折や靭帯損傷では再建手術を実施します。手術後はその内容にもよりますが、3-7日の入院となります。
一部の特殊手術などは大学病院などの専門医をご紹介させていただいております。
手術などの治療を実施した際、インプラントなどを除去するケースと除去しないケースがあります。
除去するケースでは、その除去スケジュールを立てていくこととなりますが、除去しないケースでは概ね2ヶ月程度で術後のマメなチェックは終了します。その後は、6ヶ月〜1年に1回程度の経過観察となる場合が多いです。
・軟部組織損傷(いわゆる捻挫など)
・膝蓋骨内方脱臼
・骨折(特に足の骨折)
・前十字靭帯損傷
・椎間板ヘルニア
・免疫介在性関節炎